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浪花十二月考 ‐その1‐

4月29日に催されます、ならまち格子の家にての上方舞鑑賞会・・・。

私は、地歌・浪花十二月を舞わせて頂きます。


『浪花十二月』

作詞・作曲者不明のこの作品は、おどけものと呼ばれる地歌の一つで座興的に作られた作物、すなわち滑稽曲であります。

擬音語や囃し言葉が多く取り入れられた調子の良い、非常に楽しい作品です。


また“十二月もの”とも呼ばれ、

これは一月から十二月までの年中行事を詠みこんでいく、いわば年ほめの祝言もので、もともと寿歌であったとされています。

一月から十二月の称辞を述べて、新しい神霊の来臨を請い予祝したものです。

まず、正月のめでたい行事に始まり、

十日戎、色めく廓駕篭、初午の凧揚げ、四天王寺の彼岸会と舞楽、雛祭り、汐干狩り、野崎参り、端午の節句、天神祭り等など…

文字通り!、舞で綴る浪花の風物誌物と言えましょう。


まずは、その楽しい歌詞を紹介いたしましょう。



地歌 浪花十二月



万代も 尽きせぬ御代や明けの春 まず元日の寿や

どうれと初礼者 祝う若菜や七草の すずなすずしろ神かけて 祈る誓いも若恵比寿

宝納まる御蔵前 吉凶の吉凶の毎年の恵比寿さんここで御座りますそう

欲に子宝はぜ袋の 中に色めく廓駕籠 ほえかご 

わけてしりめも上の空 のぼる如月初午の 太鼓の富士か朝霞

番場に並ぶ奴いか 糸のもつれは唐傘の ひいた時つ 引かれつ

彼岸会や ああ涅槃の ああ床のああしめやかに ああなんまいだぶなんまいだ

名にこそ高き浪花寺 伶人の舞や笙の音も

雲居に近き雛祭り さいつおさえつ小盃 酔うたまぎれや

裳裾引かれし潮干の海よ 蛤ならで片思い ちょいと入れ文 しました事は内緒内緒

誰に知らせし卯月の空に 野崎参りの船と岡 ぞめき詣りははしたな

巻くや真菰(まこも)の足に巻き 幟の鍾馗金時の 力も見ゆる菖蒲太刀 

雨の上がりに難波の皐月 やいとかこつけ どろつくどんどん 

しんきの茶屋で 蛍を舞おうよ 提灯の


天神祭はささ山崎の 涼みの中を押し分けて 

京都烏丸本家びわ葉湯 ばかしにはわかのそのあとは もう御祓いかせわしなや

七夕さんの契りは一夜 夜這い星さえ逃げてゆく 

空に一筋天の川 渡りおおせて八朔や 指を数えて松ヶ枝の 

恨みも晴れて明月の 澄んだ心ではなしどり 

喜ぶ声も菊月の あとの祭りの宮神楽

すんで亥の子の炬燵にも 評判聞いた顔見世の 揃え衣裳の華やかさ

民も賑わう松ヶ枝の 咲くやこの花冬籠もり 十返りの花ならん

餅つく音やすす払い 貢納めや絹配り 言葉もあまるせきぞろに 

取り集めたる数々の 豆の林で大晦日の 

末幾千代と祝い納めん



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