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珠取海女考 -その1-



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地歌舞には、私の好きな作品がたくさんあり、

いつもいつも、大好きな曲です!と

と、みなさまにご紹介しているような気がいたしますが・・・。

何を隠そう、

この曲!『珠取』(通常そう呼びます)も

大好きな作品です!




「どこが好き?」

と問われわれると、

「どこも!すべて!」

と、言いたくなるほどです。


でもみなさま、

勘違いしないで下さい!

すきなことと、上手なことは、違いますから・・・。



『珠取海女』・・・。


まず、何よりもスケールが大きな作品です。

そして、

海女!という、

『海の民』への

憧れとロマンがあります。


吾が子のために竜神と戦うわけですが、

同姓のせいでしょうか?

八島を舞うより、

空想の魔物が相手なのですが・・・、

実感が沸きます。

女としての可愛らしさと浅はかさ。

母としての誇らしさと力強さ。

そして、潔さ・・・。

悲しさ。

儚さ・・・。


中国大陸を含めた、

遥か古代への憧憬が、

謎めいていて・・・、

ドラマツルギーに満ち溢れた構成とあいまって、

私の心をわくわくとさせます。


では、

その歌詞をご紹介いたしましょう!!!




************




珠取海女


迷い迷い(狂い)て讃岐がた  しどけなりふり志度の浦  深き心は真珠島
 
彼(あ)の水底(みなぞこ)はわだつみに  取られし珠を返さんと 

海士の里に寄る君は  位も高き紫の  色を隠して身をやつし

賤しき海士の磯枕  妹背言葉に末かけて  女命捨て小舟(どころ)


ひとつの利剣を抜きもって

彼の海底に飛び入れば  空はひとつに雲の波  煙の波をしのぎつつ

海(かい)漫々と分け入りて  直下と見れども底もなく 取得んことは不定なり

我れは別れてはや行く水の  波の彼方(あなた)に我が子やあるらん

父大臣もおはすらん  涙にくれて いたりしが

また思い切りて手を合わせ  南無や志度寺の観音薩埵(さった)の

力を合わせてたび給えとて  

大悲の利剣を額にあて 竜宮の中へ飛び入れば  左右にぱっとぞ退いたりける

その隙に宝珠を盗み(奪い)取って  逃げんとすれば  守護神追っかく

かねて企(たく)みしことなれば  乳(ち)の下を掻き切り  珠を押し込み

剣を捨ててぞ伏したりける  竜宮のならひに死人を忌めば  あたりに近づく悪竜なし

約束の縄を動かせば  人々喜び引き上げたる  

珠は知らず海人は  海上に浮かび(み)出でにける


かくて浮かびは出でたれども  五体続かずあけになりて  主は虚しくなりにけり

宝珠はなんなく取り上げて  納まる国の氏寺や  うじの長者の御世継ぎ

その名もここに  房崎の御身の母は我なりと  

言ふ声ばかり面影は

波にゆられて 入りにける




三下り謡い物。
作詞作曲者不詳。
天明2(1782)年刊『歌系図』に曲名初出。
寛政6(1794)年刊『大成糸の節』に詞章初出。


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